lavitaにいらして頂くようになって、たぶん20年ほど。イタリアにもお住まいになっておられ、チャキチャキの江戸っ子で、テキパキととても元気な方でした。
昔Firenzeで買われたという絵皿を、家に置いておくより、ここにあった方がお皿も喜ぶと思うからとおっしゃって、昨年の秋頃かな送って下さいました。今はlavitaの壁にかかってます。
お食事にいらして頂いたときに、やっぱりお皿が喜んでるっておっしゃって、喜んでおりました。
東京のご自宅を売却されてからは、箱根の山に引っ越され、執筆活動などをされ、昔よりもいらして頂く頻度は減りましたが、それでも年に数回、lavitaでゆっくりしたいときは、わざわざ近くのホテルをとられて、お食事にいらして下さいました。
11月のホセカレーラスの公演を見に行かれた後は、毎年必ずお友達とlavitaでした。
人間なんて死ぬと言う目的の為に一生懸命生きているようなものなので、仕方ないとはいえ、突然の訃報を耳にするのは、愕然とするものです。
お店をやっているとありがたいことに沢山の方とお知り合いになります。でもその中でも気が合い仲良くさせて頂く方はそう多くはありません。そして所詮はお店のオーナーとお客様。訃報を知らせていただける事も稀な事です。今回は石井さんがlavitaを愛してくださっていた事をご存知のお友達の方が、わざわざお電話を下さいました。
突然亡くなられたので、頂いたFirenzeのお皿は結果的に遺品となりましたが、なんか形として残して頂いたことに感謝しております。
2018年の12月11日雪の予報でしたので、積もると箱根の山まで戻れないからと、珍しく早めにlavitaを後にされたのですが、a presto (また近いうち)って言われて帰られた後ろ姿は今でもはっきり覚えております。
長い間僕も楽しかったです。a presto またねー。