BLOG

6

南イタリアから

Lavita

 

久しぶりにワイン生産者のセミナーに行ってきました。
カラブリア州からラーチノというワイナリーのディーノさんが来てくださいました。
前日にはインポーターのヴィナイオータの岸本くんが店にも連れて来てくれて、挨拶もかわせました。
もう12年近くなる付き合いのヴィナイオータさんの基本的な考え方は 「人 」生産者の人となり、生き方それがワインを作る。テクニカルな事柄もそれは重要ではなくなるほどのファクターをしめるという考え方。
これは何の異議もなく、僕の考えも同じです。その人の生き方はとても大切です。
そしてこれにさらに加わるのは、「イタリア」と言う国、いや人への思いです。
ヴィナイオータの太田さんもイタリアへの恩返しという言葉を使っていますが、僕もイタリアで受けた本当に沢山の素敵な大きな愛を日本で少しでも返せればと思います。

さてカラブリアの彼らの住む北寄りの土地。戦後の荒廃で、ほとんどの人が海外あるいはイタリアの都市部に生きるために仕事を求めてでて行った後、少しづつ故郷に戻ってきた人達が始めた農作物も基本的には平地の少ない土地で、広範囲に一つの作物を育てると言うよりは、小さい範囲で果物、葡萄、野菜、と隣り合わせで畑がありまた生産量も多くないのでそもそもが生産性を求めた農作をしてこなかった土地だそうです。
彼らの葡萄畑が斜面で水はけがよく、良く日が当たり、風通しがよい土壌で、土地から言っても虫やカビがつきずらい土地で、そもそも農薬を必要としないそうです。
なのでなぜBIOワインなのですかと言われると、昔からこう言う作り方だったからと答えるそうです。
要するに今で言う新しいと言われるBIOだと言うことです。
これは僕の知ってる範囲でもそうなのですが、そもそも農薬なんて使ってなかったわけですし、自宅の家庭菜園で農薬は使わないですよね。
自分達が食べるだけの分なら、多少虫に食べられても問題になりません。
でもそれに生産性と言う事が加わると、商品を食べてしまう虫が邪魔になるわけです。
なので僕の中でもBIOはただの原点回帰だと思っています。

生産者がお店に来てくれる。僕が作り手のところへ行く。
会う事によって、やはり何かが変わり、何かを伝える義務と言うか、思いが出てきます。
そして何より楽しい時間です。

勿論これは代々受け継がれる家庭郷土料理を僕に教えてくれた、沢山のイタリア人への思いも同じで、それを作り続ける事が僕の恩返しだと思っています。

 

RELATED

関連記事

PAGE TOP