うちの店の場合、席数24、カウンター4席なのですが、一気に満席になってしまうと、勿論僕一人では全てのお料理をジャストのタイミングでお出しできません。
なので厨房はもう一人います。今ではもう十分に料理を作ってお客様にお出しするレベルにあります。
ただ僕と全く同じことをやっても僕が作るものとは雰囲気が違う事はあります。
勿論許容範囲内ではあります。
でもこれは仕方ない事だと思っています。人間がやる事ですから。
それで普通です。
全く同じにするなら、セントラルキッチンで工場的に作るしかありません。
という事で通常は店の責任として、どちらが作っても店の料理としてお出ししております。
特にイタリア人の常連様は細かなところに、色々と感想を述べくれたり、細かく料理の注文をされることがありますが、これはイタリアでは当然のことで、イタリア人シェフの沢山のいる東京で、うちを選んで下さるので、出来るだけ細かく希望は聞く様にしてます。
まあある意味意地ですね。イタリアマニアとしての。
で、イタリア人の常連様にうちの小林が料理を出す場面が何度かありました。勿論その時の最終の味の確認は僕がしてますが、作ったのは彼です。
しかもトスカーナ料理のペポーゾをトスカーナ人に。
ベネト料理のラディッキオのリゾットをベネト人に。
たまたまこの2皿は彼の自慢の一皿であるので、任せました。
味の感想をお聞きしに行く時に、もしお気に入り頂けなくても僕が怒られる覚悟で。イタリア人ははっきり言いますからね。
でもおかげさまで、両方の料理とも何度かに渡って、何度も最上級のお褒めのお言葉を頂きました。
今更、あれはうちの若いのが作ったとは言えないので、僕がお褒めのお言葉は頂いておきました。(笑)
小林には彼の為にもその言葉は僕経由で伝えてあります。
という事で、影の彼のあだ名はゴーストクッカーとなりました。
でもスタッフの料理をお褒めいただけるのは、店の底上げができているという事なので、嬉しい限りです。
ちなみに彼は無類の粉マニアで、パン作りは大好きで、lavitaの3種類のイタリアっぽいパン3種類は彼の作り上げてるパンです。