仕事で数カ月に一度、2週間ほどイタリアに行かれるお客様から、料理やイタリアの村の人々との楽しそうな写真を送ってもらって、イタリアに思いをはせていた週末 。
そのお客様と入れ替わるようにLA VITAのアルバイトスタッフが、24歳のお嬢さんと2人で、人生初めてのイタリアへ。ツアーではないので、計画段階からアドバイスに加わっていたのですが、ネットで送ってくれる、やはり料理の写真や、レストランとの人たちとの楽しそうな写真や、イタリアの風景の事や、イタリア人たちとのエピソードを読んだりして、にやにやと目を細めていた日々。
そのスタッフと入れ替わるように車のほうでお世話になっている、LA VITAのお客様がイタリアに旅立って行きました。
昨年イタリア旅行に行ったときにも書いたのですが、イタリアは沢山の世界遺産を持っていますが、僕はやはりイタリアの最大の世界遺産は、「人」だと思います。
もちろん嫌な奴もいますが、大きな声で大きなゼスチャーで、色々と楽しませてくれたり、ちょっとした優しさをわけてくれたり、そうやって受ける沢山の小さな愛は、心をとても豊かにしてくれるし、イタリアに行きたいと思うのは、イタリア病にかかってしまうのは、あの、なんかいいかげんだけど、なんともわすれがたく、ニヤニヤしてしまう時間を過ごしたいと思うからだと思います。
もちろん街の風景もとても素敵だし、田舎の風景はもっと素晴らしいけど、やはり惚れてしまうのは、人なのです。
料理を勉強するためにイタリアに行くのは今では当たり前の事になってるし、それが特別の事ではないけれど、きちんとイタリアの生活に入り、料理をイタリアの文化ととらえて、きちんと敬意を持ってこの極東の国で再現している今の若い子はいなくはないけど、まだまだ少ないと思います。
料理の技法はもちろん大切だけど、その奥深くにある、みゃくみゃくと受け継がれてきた、人と料理のかかわりを、頭ではなく心で理解してほしいなあと思ってしまいます。