blog

イタリアではアンティパスト(前菜)プリモ(パスタ)セコンド(メイン)ドルチェ(デザート)の順番に料理が出ます。21年もLA VITAをやっていていまさらですが、最近特にそのご注文の順番がめちゃくちゃです。

特にTRATTORIAだと前菜パスタで終わっても、パスタを抜いて前菜とメインで終わっても、前菜なしでパスタのメインで終わってもOKですが、よほどの事がない限り、前菜だけ、パスタだけはありえません。TRATTORIAは飲むついでの食事ではなく、食事をする場所だからです。

でも絶対にないのは前菜、メインを食べて、最後にパスタです。パスタ、メインを食べてやっぱり足りないからパスタというのもありえません。

まあここは日本だと言われればそれまでだし、イタリアではないわけだから、イタリアで生活した事がない人に言わせれば、どうでもいいことなのかもしれませんが、食事に関して色々と実はうるさいイタリアを知っている身としては、ちょっと複雑な気持ちです。

最近はダイエットの延長で炭水化物とらなかったり炭水化物は最後にとったりという流れで最後にパスタらしいのですが、又そういう風に日本風とか言ってコースをつくっているお店もあるみたいですが、実はかなり困惑しています。

その日1日すべてのオーダーがパスタが最後だったりすることもあります。たとえば3年前そんなオーダーは常連様のおひと方を除いて、他にはありませんでした。

その順番では作れないとは言えないのでお作りはしますが、作っていてリズムが狂うというか、非常に気持ち悪いのです。

食は文化だし、人様の国の料理をやるのはその国の文化を継承する役目を担っていると思っています。

今日本はイタリア人シェフも沢山いるし当然のことながら、イタリア人たちはイタリア人シェフのお店に食べに行きます。これは当然のことで、僕たち日本人だってイタリアでわざわざ日本食を食べに行くなら、日本人のいる店を選ぶのと同じだと思います。

でも日本人のお店だから日本らしいとは限りませんよね。美味しいとも限らない。

僕はこの場所で21年間やってきて、初めから僕の愛するイタリアの文化を継承したいと思っていたし、このままFirenzeに持っていっても通用するようなLA VITAでいたいとずっと思ってやってきましたし、今でも思っています。

イタリア人ではない日本人が作るイタリア料理だからこそイタリア人の心を持って料理を作りたいと思っています。

たかが料理の順番ですがされど料理の順番なのです。

ちなみに食後のカプチーノもまあイタリア人は絶対に飲みません。こういう食に関する細かいところ色々うるさいんですよイタリア。